ストロボ・エッジ (1〜8) ★★★
- 作者: 咲坂伊緒
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/11/22
- メディア: コミック
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というか、恋愛系少女漫画ってこういうのばっかり?
1.普通っぽい女の子が人気者イケメンにアタック
2.一度はフラれる
3.健気に想い続けるのを他の男が見て惚れる
4.その男に優しくされるうちに気持ちが揺らぐ
5.イケメン君も次第に女の子の良さに気づいていく
6.なんやかんやあって、イケメンと他の男が主人公の女の子を取り合う
他の要素を書くと
・主人公の女の子は見た目は普通だけど、他の子にはない純粋さとか強さを持っている。が、すぐに泣く。
・イケメンの昔の女が復縁を迫ってくる。
・周りの友人たちが余計なお世話をして話がこじれる。
理想か?これが理想なのかッ!?もっと想像力ないのか!?
というわけで、上記に書いたテンプレ的な作品です。
絵はかなり綺麗な方だと思います。綺麗というか、非常に丁寧。
話は登場人物各所にスポットを当てる感じであっちこっち飛ぶんですが、
それらが本編よりいいというのが少し問題かな。
大樹のねーちゃんと蓮の別れる間際のすれ違いとかが、結構好きかな。
自分だけ前に進んでいって、相手は変わらないと言ってくれても、
結局そのままでいられないことは自分が一番確信してしまっているとか。
不安にさせちゃいけない、大人にならなきゃいけない、
そんな風に思って本当の自分を隠すことが、相手にとって心の重荷になることもあるとか。
主人公の仁菜子は、なんというか、恋だけに一生懸命な感じで魅力がありません。
単なるギャップにやられただけの恋愛感情にも共感はできませんし。
出会いとか、そこからの気持ちの膨れ方とか、描き方は非常に上手いと思うんですが、
やはりテンプレ的なものから脱却はできてませんので、新鮮さはありませんね。
普通に友達にも恵まれちゃってるし、自分で何かを勝ち取ろうという強さもあまりないです。
何より8巻で、悪女の囁きで自分の思いを簡単に曲げちゃってるところが気持ち悪い。
そこ悩むとこ!?それだけアホなら安堂とか報われなさすぎるよ!
絵の丁寧さや、登場人物みんなの誠実さ、そういうものが作者の人格をそのまま表しているように思います。
でも、それが恋愛感情における説得力に繋がるかといえば、そういうこともないんだよね。
私はこういう作品を読むとき、彼ら、彼女らの「好き」の気持ちにどれだけ説得力があるのか、それを重要視してます。
ストロボ・エッジはそれが弱いと思います。