スカーフェイス

うーむ、ギャング・マフィア映画の傑作として紹介されていたので見たのだけれど、
長い長い時間を不快にさせられるだけで終わってしまった。
終始コカインを吸いまくりファックファッカーを連発し、人間味と言えば子供殺しを躊躇うくらい。
偉そうに仁義とか言ってる割には自分の思い通りいかないとブチ切れる始末。なんと程度の低い人間だ。
とにかく主人公を下劣極まりなく描くことで、闇社会を美化しているとは言えないのだが、
こんな糞くだらない映画でも勘違いしてカッコイイだの言って憧れる輩がいるのが性質が悪い。
 
ゴッドファーザーアル・パチーノは知的な中に危うさを秘めたお坊ちゃんがカッコよかったが、
ここでは何のことはない徹頭徹尾マフィアに成りきれないチンピラを演じている。
これを鬼気迫るとか怪演とか言ってしまうのは簡単だが、それ以前にキャラクターが生理的に受け付けなった。
 
http://www.gulf.or.jp/~houki/essay/zuihitu/kokain.html
こちらにコカインの効果に関して説明があるが、確かにトニーの行動の多くはこれに当てはまっているものの、
序盤からあんな感じなので、「これだけ大量摂取しててそんなもんで済むのか?」という違和感がある。
アクションとして頭空っぽにして楽しめる映画でもないし、じっくり見てると気分が悪くなる。
 
あー、もう一つ。どれだけトニーがカス男だとしても、エルビラの態度はほんと腹が立つ。
男の金の力を自分の魅力と勘違いしている典型的なクソ女だ。
トニーが人間関係ぶち壊してまで手に入れたいと考えるには無理があるキャラクターだ。
もしトニーが口論の末にエルビラをぶちのめして撃ち殺しでもすれば、もう少しスカっとした映画になったかもしれない。