雑談 杓眼のシャナ

とうとう20巻の発売ですか。
しかしAmazonでレビューを見た限りでは、相変わらず話が進んでいないようで。
私は18巻で切りました。
展開の遅さもさることながら、軍隊vs軍隊の大規模戦闘においての描写が分かりにくい上に、
この期に及んで大量に新キャラを投入、それによって元々いた重要キャラの出番減少という悪い流れ。
そのため重要部分のストーリーがほとんど進まず、不要な戦闘描写ばかりに終始する始末。
これはいかんなと思いました。
 
同様のことが「ゼロの使い魔」にも言えるのですが、
本当に重要なポイント、複線の回収をせずに、新しい要素をクライマックスになってなお投入し続けることによって、
物語の要点がぼけて面白さが薄まる上に、人気作だから無理やり引っ張っているんだろうと、読者も離れていく原因になります。
 
結末が気になって結局最後まで読んでしまう人も多いでしょうが、
そこにどれだけ読者を惹きつけておけるかというボーダーラインを誤ってしまうと、
私のように「もういいや、切ろう」と考える読者が増えてきます。
 
綺麗に終わった最近の大作2つ「とらドラ!」と「文学少女シリーズ」は、
今なお人気があり、スピンオフが出るとやはり話題に上ります。
 
本編では風呂敷を広げすぎずに、本筋を綺麗に終わらせることが重要だと思います。
書きたいことが色々とあるならば、短編集なり雑誌での読みきりなりで書いてもらいたい。
主観をコロコロ変えるのはライトノベルではよくあるけれど、
それをするのは本来の一人称である主人公、もしくは第三者視点において、
全ての事柄を描写することができないという、文章力不足から来ているものだと思う。
必然性がない場合、それによって物語が一層面白くなる場合を除いて、余りするべきではないと思う。

書かなくてもいいことを詰め込みすぎると、作品の完成度が下がるだけです。