リリアとトレイズ(Ⅲ、Ⅳ) ★★★★

この話・・・ 完全にトレイズが主人公で、リリアはお騒がせヒロインですね。
そして黒幕はヴィルです。まあ今回は悪いことはしませんが。ちょっと登場がカッコよすぎるんじゃない?
 
〜あらすじ〜
年末休みを利用して、トレイズの待つイクスへ旅行へ行くアリソン&リリア。
しかし道中ではトラブルが連発、イクスに着いたときにはリリアは完全にヘバってしまってるのでした。
アリソンは出かけてしまい、トレイズの気合の入った接待も空しく、リリアとの二人きりの時間は無為に過ぎていきます。
一方その頃、イクスの王宮ではとある事件が起こり、また首都にいたヴィルは恐ろしい観察眼でイクスに異変が起こることを察知するのでした・・・


完全にトレイズに感情移入させる作りになっていますので、リリアとの二人きりの描写はなんか辛いものがあります。
むしろ、早く事件起こってくれ!そしたら活躍できるのに!とか思ってしまいます。
さて、今回も驚かされるのがヴィルの活躍っぷり。
スパイであり特殊部隊なのですねー。頭脳でも武力でも超一流で、遠い存在になってしまいました。
人間味溢れるベネディクトとは180°違った成長ぶりに、リリアの為にこいつは家にいなくて正解だな…とか思っちゃいます。
そしてある意味悪者たちも人間味に溢れているので、ヴィルはとにかく浮いてますね。
 
さて、ヒロインであるリリアですが、アリソンと違い普通の学生さんなので、アクション関係になるとトレイズに頼りっきりとなります。
そんでもって、そこでのトレイズの働きぶりに心動かされるという展開なんですが、なんとも能天気なお子様ですので、仲はイマイチ発展しません…
やはりこの巻でもアリソンママの魅力に追いつくことは適いませんでした。
 
ラストは本当に素晴らしかったです。
「壁画」もよかったですが、よくもまあこれだけ地味なのに心動かされる物を思いつくなぁと、その想像力に感心するばかりです。
最後に大きな謎解きをするのが定番となっていますが、これは今までで一番良かったかもしれません。


最後に… リリアがけいおんの「ムギちゃん」にしか見えません…