宇宙兄弟 (1〜9) ★★★★★

宇宙兄弟(1) (モーニング KC)

宇宙兄弟(1) (モーニング KC)

マンガ大賞2年連続2位という漫画です。
さすがに高クオリティ。

〜あらすじ〜from wiki
2006年7月9日、月に飛翔するUFOに遭遇し「2人で宇宙飛行士になろう」と約束した南波六太(なんば むった)、日々人(ひびと)兄弟。時は流れ2025年、その時に交わした約束通り日々人はNASAの宇宙飛行士となって月に向かおうとしていた。その一方、弟の悪口を言った上司に頭突きして自動車開発会社を退職(実質的にはクビ)し無職となった六太。再就職も上手く行かず意気消沈していた六太の元に、事情を聞いた日々人からメールが届く…。
 
しばらくはムッタの宇宙飛行士JAXA試験の話が続きます。
その中で出会う人々との交流、試験の中での対立など色々あるのですが、基本的に悪い人は出てきません。
悪い印象で登場した人物も、関わっていくうちに良さが分かってくるというか。
まあ宇宙飛行士の素養として、協調性というのが大きく扱われていることからも、根が悪いとやれないっていうのもありますね。
 
この作品がいかに面白いかと説くのは簡単なようで難しいです。
一つ言えることは、老若男女問わず面白いと思える稀有な内容であるということ。
ワンピースでも絵がキモイとか暑苦しいとか言って毛嫌いする人は多いと思いますが、
宇宙兄弟の場合、そういった批判的な意見が出ることすら許さない万能感があります。
人間が根本的に持っている家族愛とか、夢への憧れとか、綺麗な部分が真っ直ぐに描かれているからでしょうか。
 
子供の頃夢見たあの場所へ、一緒に行こう。
そんな風に語れる人たちが世の中にどれだけいるのか。
普通っぽい人々の、普通じゃない夢。
この作品は私達のような凡人にも夢を見させてくれているのかもしれません。