ちはやふる (1〜7) ★★★
- 作者: 末次由紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/05/13
- メディア: コミック
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漫画賞受賞作品第3弾「ちはやふる」を読みました。
1巻は小学生時代のお話で、主人公の千早(女)が同級生の太一(男)と共に、転校生の新(男)に誘われて競技かるたを始めるという内容。
で、進路やら何やらで中学進学と同時に3人は離れ離れになり、高校生編の2巻が始まります。
千早はお姉さんがモデルで、本人も容姿抜群、おまけにスタイルも抜群。
でも体育会系ならびに競技かるたというマイナーなものにハマっているということで、動かなければ、喋らなければ美少女、という目で見られています。
そんな千早が高校で再開した太一や新しい部員たち、離れた土地で暮らす新とかるたを介して交流する姿を描いています。
これは個人的な意見ですが、この漫画の90%は千早の袴姿で出来ています。
千早の袴姿の凛々しさと、スイッチが入ったときの表情、雰囲気の描き方は凄いです。
これはゾクっときます。主人公はパーフェクトです。
しかし、かるたというマイナー種目を扱っているという点以外は、人物関係やライバルのキャラクターや展開がかなりベタです。
まあまあジーンとくるシーンもあるのですが、つい先日に「君に届け」を読んでいる身にとってみれば、さほど心に響きません。
なんといっても、かるたの説明が長いのです。そして戦術論的な講釈が多い!
こういう漫画は雰囲気で読ませるのが大事です。だってこれ読んで競技かるたに興味持つ人なんて1割いないだろうし。
先述した千早の描写なんか見てると、絵だけでもかなり伝わってくるものがあるだけに、
変に説明的になり、小難しい内容にしてしまっている点が残念でした。
例えば「のだめ」なんかは、そういう点の伝え方が秀逸ですよね。
曲なんか知らなくても、単純にみんなが演奏している姿を描いているだけでも、
その空気感、テンションだけで読み手をゾクゾクさせることができる。
この作品もやってるにはやってるんですが、ちょっと弱いかなー。
もう少しバランス改善したら、ぐっと面白くなると思うんですが。