半分の月がのぼる空(2) ★★★★

1時間半くらいで読み終わりました。
会話のシーンが多いからか、シャナ並みに内容薄いですね…
 
〜あらすじ〜
エロ老人多田さんから受け継いだエロ本コレクションが里香に見つかってしまう。そのことで大層里香の機嫌を損ねてしまい、裕一は必死に仲直りしようとアタックを繰り返すのだが、夏目という医師の邪魔もあり、事態は一向に好転しないのでした…
 
さて、冒頭さっそく事態は動き出します。ええ、前書きぽいのもなんもないです。
まあ、単にエロ本が見つかると言うより、千冊以上とも書かれている膨大な「コレクション」ですからねー。女の子じゃなくても多少引くと思います。
里香のどうしていいか分からないけど許せないという気持ち、裕一のどうやってでもいいから里香に謝って許してもらいたいという気持ち。
嗚呼なんという青春…
 
今回はやたらプロレスネタが多かったですね。分からないながらも結構楽しんで読めましたけど。
そして前巻もそうでしたが、裕一の思い出形式で語られるサブエピソードが非常に良いです。この作品の空気感を作り出しているといってもいいですね。
 
裕一は里香のことだけ考えて、ずっとそばにいられればそれだけでいいと思っていますが、それは現実的に見て非常に儚い想いです。
里香は手術でしか治らない心臓の病を抱えており、しかもその手術は成功の見込みもかなり小さいということです。
仲直りがしたい、笑顔を見ているだけで幸せ、パシリだって喜んでする… なんでもするから、ただ傍にいさせてほしい。そんな気持ちが恋に突っ走っていて先のことが何も見えていない少年の甘さだということに、彼は気づいてしまいます。
 
この巻では亜希子さんがますます素敵に輝きを放っています。里香も悪くないけど、やっぱ亜希子さんかなぁ・・・えへへ。