俺の妹がこんなに可愛いわけがない（５） ★★★★★

俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈5〉 (電撃文庫)

ヲタ要素が巻を増すごとに増加していくのは、主人公の熟練度が増していっているからでしょうか。
最初は「お前の言ってること何もわかんねぇ」だったのが、「半分くらいしか分からねえぞ？」という具合に。
まあ意味は全部分からなくとも、雰囲気で楽しめるから問題ないですね。
　
メインは黒猫です。新キャラ瀬名も登場し、相対的に他のキャラの重要度は下がっています。
しかしその黒猫がやってくれます。桐乃とは違い、自分の世界観に固まりすぎて、孤立して苦しんでいます。
でも、ただそんな感情を表に出さずに引きこもっているわけではありません。
桐乃から受けた影響や、離れてしまった寂しさの反動や、反骨精神や、少しだけ京介の助けや。
色んなものを抱えて、黒猫は自分の信念のもと、あることを成し遂げます。
その過程や、結末がほんと感動的。いつからこんな泣ける話になった！？
ていうか、ベンチでお弁当食べているイラストからして可愛すぎるだろう！！
　　　
黒猫が、自分の世界観が世間には簡単に受け入れられないことも理解した上でなお、自分を信じて言った言葉、
「超凄いオナニーを見せつけてやるだけのことよ」
これはライトノベル至上でも屈指の名台詞ではないでしょうか？
　
これはほんと面白いです。著者の成長を感じます。