ヒトカケラ (MF文庫J) 星家なこ著 ★★
- 作者: 星家なこ,藤原々々
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2007/11
- メディア: 文庫
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抽象的に進む前半と、それを補完する後半で書かれる、非常に構成は面白い作品。
「なるほどそういうことか」と読者に思わせることができたら、著者の勝ち。
しかし、あまりにその物語の中身が薄っぺらで突拍子もなく、説得力もない。
真央塚の正体にしても、果たしてそれが物語の進行上必要な設定だったのかも怪しい。
その上、その設定が蓬莱と関連性があるのかと思いきや、全く別の代物らしい。
突拍子もない設定は一人だけで十分だ!
語彙が乏しいのか描写力に欠け、また会話も同じような言葉の繰り返しでテンポが悪い。
真央塚の天然少女的な喋り、麗華の2面性の強調、
これらによっていかにもキャラ作り凝ってます!と言わんばかりだが、
実際読んでみるとそれらが全く脳裏にも止まらずスルーしていってしまう。
特に主人公なんて「普通だけど優しい」くらいの存在でしかなく、彼を好きになる周りの女曰く
「普通に接してもらえるのが嬉しかった」 どんだけ変態扱いされてたんだ!?
アイデアの面白さで★一つ、イラストの綺麗さで★一つ。
この著者の作品は今後一切読まないでしょう。それくらい物語としては酷い内容。